父が亡くなって1週間が過ぎました。
うまれてから当たり前のようにいた人がいなくなってしまう、ということは思った以上に そして多分、今僕が気付いている以上に大きくて深い出来事のようです
普通に会話できていたことが 今思うととても貴重な出来事だったんだなー もっと話しとけばよかった、そんな思いがふつふつと泡のように浮かんでは消えていきます
生前 酔っぱらった時に言っていたこと。
「俺の理想の葬儀はな、 葬儀会場の外をふと見ると曲がり角のところに隠れて、喪服姿の女性がハンカチを目にあてて泣いている、そんなのがいいなー」
残念ながら、父の希望はかないませんでしたが、本当に沢山のかたに葬儀に参列頂き、父の旅立ちを見送っていただけたこと本当に感謝しています。また、思いもかけず沢山の方々にあたたかい心遣いを頂き感謝しております。また改めてお礼をさせていただきたいと思います。
葬儀を終え、火葬場で親族で控え室で、食事をしながら待っていると、近づいて来た火葬場の係がひそひそ声で何かを告げるのですが、言っていることがよく理解できません。
「ですから、うちの社長が大竹さんとはお知り合いということでこの会場の使用料は只でいいとのことです。」
生前、父が懇意にしていただいていたらしい火葬場の社長さんからの粋な計らいでした。人を喜ばせたり、驚かせることが好きだった父の最後のサプライズだったのかもしれません。
父に関しては、おもしろいエピソードが山程あるので、書きはじめると止まらないのですが、またにしておきます。
当然ながら、父と面識のない方も沢山いるのでこのような文章を公共の場で書くのはためらいましたが、父の話しでくすりとでも笑っていただければ父も本望だと思い書くことにしました。
冒頭の絵は、自宅の居間から見た空です。水彩画が老後の趣味だった父ですが、何十年も毎日見てきたであろう何でもない空を描いたこの作品が僕はとても好きです。
本当に皆さんありがとうございました。
そして、お父さんありがとう。